《今日から実践!》税理士に向けた IT 活用による業務の効率化

このブログでは、情報システム部門の方や社内 SE と呼ばれている方、会社の中の IT の担当者の方々に向け、「ITに関するニュース」などを通してお役立ちとなる情報を発信しております。

今回ピックアップさせていただくテーマは、『税理士に向けた IT 活用による業務の効率化について』です。

早速、ご紹介していきます!

共通の悩み「人材不足」

共通の悩み「人材不足」_イメージ

税理士事務所や会計事務所において税理士や税務業務を行う人材不足がどこの会社でも起きております。

実際に当社で何人かのお客様に直接アンケートの実施を行ったのですが、「人材不足」というものは共通する悩み事の一つでもありました。

  • 税理士と同じように業務ができる人
  • お客様と円滑なコミュニケーションを取れるような人

が事務所における採用したい主な人物になります。

これらの人材確保をするためには採用活動に力を入れる必要があります。

しかし、インタビューをさせていただいた税理士事務所の方々は、「採用のための時間を確保するということが非常に難しい」とどの代表の方もおっしゃっていました。

今回はそのような採用活動にあてる時間をどのように捻出するかということを IT を通して解説していきたいと思います。

ルーチンワークから生産性向上

まず税理士業務においては、「ルーチンワーク」と呼ばれる繰り返し繰り返されるような業務が多いのではないでしょうか。

しかし、そういった「ルーチンワーク」というのは実は生産性を上げるチャンスでもあると考えられます。

  • 人の手でやらないで何かコンピューターの方で自動的に実施
  • 人件費をかけずに業務を回す

これらを実現できる可能性があるという風に捉えることができます。

Googleのスプレッドシートで業務効率化!

Googleのスプレッドシートで業務効率化!_イメージ

ところで Excel のデータでお客様とやり取りをしている方も非常に多いのではないでしょうか。

ソフト間の連携で使う時やエクスポートして落とした CSV データ、お客様から頂いたデータである月ごとの売上や経費などをまとめた情報を Excel にすることも多いでしょう。

しかしこういった Excel のデータをそのまま会計ソフトの方に手打ちで記入をすることは非常に効率が悪いと考えます。目で確認して誤る可能性もありますし、コピー&ペーストをするにしても同じ動作の繰り返しですので非常に効率が良くありません。

そこで「Google のスプレッドシートを使った業務の効率化」をお勧めさせていただきます。

Google のスプレッドシートというのは Google の一つの機能であり、無料で使えるものとなっております。無償版も有償版、どちらも同じ機能ではありますが、利用できる最大の容量という面で違いがあります。

Google スプレッドシートの中には Excel の「マクロ」という機能と同じような機能を持っております。

これはGAS(Google Apps Script)と呼ばれるものです。パソコンにインストールする Excel ではできない様々な機能を持っているところがおすすめできるポイントです。

例えばタイムスケジュール機能を持たせることができます。

タイムスケジュール機能

これはあるタイミングでこういうデータを自動的に加工することができるものです。

他の機能も紹介をしながら、どのように使うかについてお伝えいたします。

加工データの共有機能

メールやチャットでその加工したデータを送信することができます。

例えば月初になったら特定の Google スプレッドシートデータと特定の別のスプレッドシートデータを掛け合わせて集計をし、その集計をした結果の情報をメールで送信をすることができます。

これが Google のスプレッドシートの「大きな強み」でもあります。

自動集計機能

自動集計などの自動的な参照することが可能です。

パソコンにインストールをする Excel ではどうしても起動しなければいけなかったり、保存をしている場所がパソコンの中なので、他のパソコンからその中のデータを参照したり集計したいということができません。

非常にクローズドなソフトやデータであると考えられます。

一方 Google スプレッドシートであれば、一つのアカウントや共有したアカウントの中でそのシートのデータを連携することができます。

そのためパソコンを起動していなくても自動的に処理をしてくれるという部分も強みであります。

API連携機能

Google スプレッドシートで API という機能を使って連携することもできます。

API とは、例えばクラウドの会計ソフトなどに自動的にデータを送信したり取り出すことができる機能のことを指します。

例えば、クラウドの会計ソフトで特定のお客様の特定の月のデータを取り出して加工したい時があるとします。その場合 API という機能を使えば Google スプレッドシートの中に自動的に取り出し、希望するやり方で修正・加工をし、そしてまた別のクラウド会計ソフトの方に加工したデータを送り出すということが可能になります。

このように少し複雑な機能やプログラムの開発が必要ではありますが、やり方によっては非常に生産性を上げることができるということがわかります。

 

これらの機能を持つというところが Google スプレッドシートの強いところです。

税理士事務所さんにおいてこのような Google スプレッドシートの機能を問題なく使えるなどの IT に強い人の採用や育成雇用は難しいところではあります。

なのでこの場合は積極的に「アウトソーシング」をし、本来のやりたい業務を実装していただくことがおすすめです。

アウトソーシングしていく中で手に入れた知見をもとに社内でも IT に強い税理士さんを雇用していくこともいいのではないでしょうか。

そのための採用活動で、福利厚生を豊かにしたりなどの他社での会計事務所や税理士事務所より PR ポイントが強くなるための時間を確保するためにこういった IT の効率化を使っていくということをおすすめします。

本日は税理士に向けた「IT 活用による業務の効率化」というテーマでお話をさせていただきました。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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