キャリアの変更や異動や転職などで業務の引継ぎが発生することも多いかと思います。
今回は業務引継ぎについて、コツや押さえておくポイントをいくつかご紹介いたします。
引継ぎは何をすることか?
引継ぎの言葉の意味自体は、前の人に代わってあとを受け継ぐ。また、あとを受け継ぐ人に申し送りをする、とあります。
つまり、受け継ぐ人と、受け継がせる人の2名以上が存在するということが言葉からも分かります。
今まで担当者が行っていた業務には、さらに前任者から受け継いだ事柄や自身で身につけたノウハウなどが蓄積された事柄など様々な要素が含まえれおります。更に、担当者一人で完結する業務とそうでない業務にも分かれるので、これらを引継ぐにはそれなりの努力が必要になります。
事務的な作業を一つとっても、軽率に扱ったが故に周りの社員に大きな迷惑をかけてしまう可能性があるので引継ぐ者の責任は多いです。
引き継いだ者も後日
「知らなかった」「引き継がれていなかった」
という話、
「結局前任者に連絡をとって解決した」
という話や、
「連絡がとれずに業務が止まってしまった」
などという最悪なケースも現場では発生しうります。引継ぎも立派な仕事、考え方からマニュアルの作成までしっかりと押さえていきたいと思います。
具体的な『業務引き継ぎのマニュアル作成方法』につきましてはこちらの記事をご参照くださいませ。
『整理できてますか?』仕事の引継ぎテクニック【引継ぎノート作成のススメ】
まずはマインドを整える
少し遠回りをしますが先に考え方を整えて行く必要があります。なぜなら引継ぎには必ず、自分と相手がいるからです。
引継ぎのスキルは、いわゆるコミュニケーションスキルとも言えます。
目的を考え直す
業務引継ぎの目的は一体何でしょうか。仕事をそのまま受け継ぐことなのか、あるいはマニュアルを作ることなのか、仕事を守ることなのでしょうか。目的を分かりやすくするために一度時間軸を見てみるといいでしょう。
もし、引継ぎの目的が過去の業務を継続するということであればこの図のようになるでしょう。
しかしながらよく考えてみて欲しいことが、果たしてこれから未来も同じ業務が必ずしも継続するか、ということです。
もちろんルーチンワークで未来永劫に続くことも一部はあるでしょうが、多くの業務は会社の方針や仕事の変化などで変わること一般的です。
ですから目的を未来から現在に戻して考えて見ることが大切なのです。
未来から逆算する
効率的な引継ぎは、将来予想される仕事から逆算して現在に落とし込んで行われるべきと考えています。
過去の業務も同様に、時間と共に書き換わって来たはずです。それは将来も同じ事が言え、例え社長や経営者でもこの変化を止めることはできないのです。
見る視点を未来にすることで、情報収集する方法も変わるはずです。
引継ぐ際には担当者の業務レベルだけではなく、3年後、5年後、10年後の社会環境や、お客様を取り巻く状況の変化なども予測することが大切です。
業務引継ぎのタイミングとは、未来を見据えて仕事が変化するチャンスと捉え、業務を変化させるのが引継ぎの本質なのです。
こう考えると、ただ段順にやっていることを文章にしてまとめることが引継ぎではなく、必要な事柄や認識していない事柄を精査することになるでしょう。
変化させる
引継ぎのタイミングで、変化させるポイントは3つあります。
- 考え方の変化
- 仕事の変化
- 組織の変化
こら3つの変化については、後ほど詳しく解説をしてきます。ここでは、業務引継ぎは継続することではなく、変化させるということの理解が入ってくれば問題ありません。
細かい『引き継ぎのタイミング』に関してはこちらの記事で詳しくご紹介しております。
【転職・異動前にやるべきこと】1ヶ月前から始める引継マニュアル資料の作り方
以上が、「IT・情報システム担当者の業務引継ぎノウハウ vol.1」に関するご説明でした。
「IT・情報システム担当者の業務引継ぎノウハウ」は連載記事となっております。
是非、vol2・vol3も合わせてお読みくださいませ。